支給される金額は?

傷病手当金の支給額

1日につき標準報酬日額の3分の2に相当する額

まず標準報酬日額とは、標準報酬月額を30で割った額です。

標準報酬月額とは、保険料を算出するために月の給料などの報酬を47等級に区分したものです。通常4月~6月までの給料の平均をみて等級を区分します。

例えば4月の報酬が32万円、5月が28万円、6月が30万円の人の標準報酬月額は30万円です。※報酬(いわゆるお給料)には住宅手当や営業手当、役職手当、通勤手当、残業手当などすべて含みますが、ボーナス(賞与)は含みません(年に4回以上もらっていれば含みます)(健康保険法第3条5項)。

標準報酬日額は標準報酬月額を30で割った額ですので、この場合の標準報酬日額は1万円、その3分の2ということは、1万円×2/3=6,667円(10円未満四捨五入)が1日あたりの傷病手当金になります。

支給額の計算方法

上の場合で1ヶ月休んだ場合、6,667円×30日(待期期間3日間があればマイナス3日)=200,010円(待期3日-20,001円)が支給額になります。

この期間の土日祝日やお盆休み・正月休みなどはマイナスしなくても大丈夫です。

また、給料は出ないが住宅手当が3万円出た場合は、30,000円÷30日=1,000円が1日の傷病手当金6,667円から引かれることになります。

その他、6カ月の通勤定期代などがすでに支払われていた場合なども、同様に一日単位の調整額を計算し、すでに支払われている分を調整します。具体的な調整方法は、各保険組合によります。

とりあえず、自分の傷病手当金がいくらくらいになるか計算したい場合は、4月から6月までの給与明細書を確認し、所得税や社会保険料や住民税などの控除前の税込の諸手当を含めた総支給額を計算し、3カ月分を足し算して3で割った金額を傷病手当金早見表の報酬月額欄の円以上~円未満の間に入るかを確認します。

そして、等級を確認し、その列の右端の傷病手当金日額が1日の傷病手当金の金額となります。

例えば、3カ月の平均金額が22万5千円だった場合、等級は18で、1日の傷病手当金の金額は4,887円になることがわかります。この金額から調整される分がある場合は調整されて、休んだ日数を掛けた金額が傷病手当金の支給額となります。

標準報酬月額の計算方法は、週休制や時給制の方の場合や、5月は病欠があって15日くらいしか働いていない場合、昇給があって9月にグンと給料が上がった場合など、決め方や改定の細かなルールがあるので、正確な標準報酬月額の金額を計算することが困難です。よって正確な数字(等級)を知りたい場合は、自分の加入する健康保険組合に聞くのが一番確実です。

※参考:協会けんぽ:標準報酬月額の決め方

パソコン

忘れてはいけない社会保険料と住民税の支払い

傷病手当金の金額の計算はこれで終わりですが、ここから忘れてはいけないのが健康保険料と厚生年金保険料と住民税の支払いです。傷病手当金をもらって療養中でも、基本的に社会保険料(育児休業中を除く)や住民税の免除はありませんので支払いが発生します。(雇用保険料は免除というか給料がなければ保険料が発生しない。所得税は傷病手当金にはかからない。)

通常は給料から天引きされているので支払っている感覚はないのですが、休職して天引きする給料がなくなるため、会社に支払わなくてはならなくなります。(会社が傷病手当金から天引きしてくれる場合もありますし、請求書が届く場合もあります。)

標準報酬月額が30万円の場合、健康保険料14,995円+厚生年金保険料25,680円+住民税約1万円=約5万円(協会けんぽ・40歳未満・東京都の場合※住民税は前年の所得や控除により異なります)が毎月、必要となるため、実質の生活費(傷病手当金から社会保険料を引いた金額)は月給が約30万円の人で15万円程度になることになります。社会保険料と住民税がいくら必要になるかは、休職直前の給与明細を見ればわかります。

なお、退職した場合は、(家族の扶養に入れなければ)健康保険料が約2倍になり、厚生年金保険料の支払いがなくなりますが、払うのであれば国民年金保険料が月15,040円となります(減免制度はあるが、奥さんや旦那さんを扶養していた場合、被扶養者の国民年金も必要になる)。また、住民税は、前年の所得を元に計算されるので、休職した翌年以降の住民税が基本的には安くなり、失業状態であれば、自治体により住民税の減免が受けられる場合があります。

また、任意継続保険を選択した場合は保険料の上限があり、扶養家族がいればそのまま扶養として保険料が国民健康保険よりも安くなるので、詳しくは任意継続保険と国民健康保険どっちにする?で考えてみてください。

うつ病で考えるのがつらい場合はとりあえず任意継続保険にして、落ち着いてくればどうするか考えればいいと思います。

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傷病手当金の金額が休職して給料が安くなると下がるのか?

標準報酬月額・日額は4・5・6月の給料で決まるので、例えば、4月から休職したため、給料が下がったり、休職給のため以前の8割程度しか給料が出なかったため、標準報酬月額が改定されて突然、傷病手当金の支給金額が下がるのではないかと心配になりますが、結論から言うと復帰して働かない限り傷病手当金の金額が下がることはありません。

傷病手当金の支給の算定根拠となる標準報酬日額は、労務不能のために受給する直前の標準報酬日額を元に算定するとなっているため、続けて休職している限り、ずっと同じ支給金額となります。

※参照 受給中の減額について(昭和26年6月4日保文発第1821号)

傷病手当金は、原則として労務不能のため受給する直前の標準報酬日額を基礎として算定することとなっているので、傷病手当金を受給している期間中に給料が減額された場合であっても、傷病手当金の支給額を変更することは適当でない

支給額が上乗せされる場合

一部の健保組合や共済組合などでは、組合独自に傷病手当金に何割かを上乗せして支給することもあります。

これを傷病手当金付加金といいます。この制度が存在するかどうかは、各保険組合に聞いてみましょう。

その他、傷病手当金の支給額が調整される場合は傷病手当金の支給額が調整される場合を確認してください。

管理人の場合
私は月に15万円くらいの傷病手当金にプラス2万円くらいの付加金がついて17万円くらいもらっていました。

4月から6月までもっと働いて標準報酬月額をあげていれば、もう少しもらえたと思いますが、働き過ぎて体調を崩してしまっては元も子もありません。
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